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blog 太陽光発電は損する?得する?
太陽光発電による経済効果は?
まず初めに売電単価についてですが、売電という制度が始まった当初は40円を超えていましたが、徐々に下がってきて2023年は16円になりましたので、当初の半額以下になっています。
売電単価は経済産業省の方できめられており太陽光発電の購入費用の平均を出しながら、何円で買い取ればパネルを付けた人の負担が軽減されるのかを計算して単価が出されています。
つまり太陽光発電の購入費用自体が下がっているので、売電価格も下がっているという訳です。
ただし現実では半導体不足や貿易摩擦の問題等により思ったより購入費は下がっていません。
購入費は下がってない割に売電単価は下がっているので、初期と比べると投資回収効果は悪くなっています。
ただし投資回収効果だけで考えるのではなく、リスクヘッジのために乗せたほうがいいとう考え方もあります。
なぜなら電気代自体が上がっていますし、これからも上がっていく可能性もあります。
電気代が上がるだけならまだしも、電力不足で真夏の暑い日に電力を調整されて停電する可能性もあります。
あくまで可能性の話ですが、これから電気自動車も普及していくでしょうし、AIやロボットなど電気消費は増えていくと考えられます。
日本は原油を生み出せる国ではないので電気の供給は不安定です。
我が身は我が身で守るという考えで、自分の使う電気は自分で作るリスクヘッジとして備えるべきではないかと思います。
注意点① 太陽光パネルの選び方
太陽光パネルにもピンからキリまでありまして、日本の基準は非常に甘く10年持てば世に出せます。
10年経って太陽光パネルの発電が落ちて交換していたら、とても投資回収はできません。
最低でも高温高湿試験2000時間(出来れば3000時間)以上のものを選んでください。
これで20年から25年程度経過しても8割ぐらい発電すると言われています。
更に上を目指すのであれば、マキシオンパネルという、高温高湿試験7000時間から8000時間をクリアしたものもあります。
年数にすれば40年50年ぐらい持つと言われていて保証も40年ぐらいあります。
価格もほかのパネルとくらべると1.5倍ぐらいになりますが、持つ年数は2倍以上になりますので、予算に余裕があれば検討する価値はあります。
注意点②パワーコンディショナーの選び方
パワーコンディショナーの容量は、太陽光パネルの容量よりも10~20%程度大きめを選ぶのが一般的です。
変換効率は、太陽光パネルで発電された直流電力を交流電力に変換する効率です。変換効率が高いほど、電力損失が少なく、発電量を増やすことができます。
パワーコンディショナーにはMPPTという機能を搭載したものがあります。
MPPTは、Maximum Power Point Trackingの略称で、日本語では最大電力点追従と訳されます。
太陽光発電システムにおいて、太陽光パネルは太陽光のエネルギーを電気に変換します。このとき、太陽光パネルから取り出せる電力は、電圧と電流によって決まります。そして、電圧と電流の積である電力が最大になる点のことを最大電力点といいます。
MPPTは、この最大電力点に合わせて、太陽光パネルから取り出す電圧と電流を自動的に調整する制御装置のことです。MPPTを使うことで、常に太陽光パネルから最大限の電力を取り出すことが可能になります。
MPPTには、主に以下の2つの方式があります。
- 山登り法:電圧を少しずつ変化させながら、最大電力点を探していく方法です。
- P&O法:過去のデータに基づいて、最大電力点を探していく方法です。
山登り法は、比較的シンプルな方法ですが、最大電力点に到達するまでに時間がかかる場合があります。一方、P&O法は、山登り法よりも早く最大電力点に到達することができますが、過去のデータが正確でないと、最大電力点からずれることがあります。
近年では、MPPTの精度を向上させるための様々な技術が開発されています。例えば、複数のMPPTコントローラーを搭載することで、太陽光パネルモジュールの個体差による発電量の低下を抑えることができます。
MPPTは、太陽光発電システムの発電効率を向上させるために重要な技術です。太陽光発電システムを設置する際には、MPPTを搭載したパワーコンディショナーを選ぶことをおすすめします。
注意点③太陽光を乗せる屋根の素材
スレート屋根は、軽量で安価な屋根材として広く普及していますが、太陽光を乗せる屋根の素材としてはおすすめできません。
スレート屋根は、セメント系素材でできており、経年劣化によって割れや欠けが生じやすく防水性を保つために定期的な塗装などメンテナンスが必要です。
しかし太陽光パネルが乗っているとメンテナンスの度に太陽光パネルの脱着など、余分な費用がかかります。
推奨するのはガルバリウム鋼板です。
他の屋根材と比べて軽量なので、屋根への負担が少なく、耐震性に優れています。
優れた耐熱性、耐塩性、耐酸性を持っているため、長持ちしますし高い防水性を持っているため、雨漏りの心配が少なく、メンテナンスの手間も少ないです。
立平葺きといってガルバリウム鋼板を縦向きに葺き上げると、太陽光パネルを専用のはさみ金具で穴を開けずに固定できるので、太陽光パネルを乗せるのに相性抜群です。
太陽光発電は付けるべきか?
太陽光発電の売電単価は、2020年4月から施行された改正FIT法によって、設置時期によって大きく異なります。
2020年4月以降に設置された場合10年以内は、電力会社が全量を一定価格で買い取る固定買取価格制度(FIT)がありますので、11年目以降は電気自動車に切り替えていただいて、極力自分で電力を消費すれば費用対効果は上がります。
太陽光パネルを乗せるかどうかは、最終的には自己判断になりますので、メリットとデメリットを踏まえて、乗せるのであれば正しい知識を身につけましょう。
監修者情報
代表取締役 中田 昌嗣
私のキャリアは、現場の職人の手伝いから始まり、現場監督を経て現在に至ります。お客様から家づくりをお任せいただく中で思うのは、常に学び続ける姿勢が大切だという事です。工法や設計、防犯や法律に至るまで時代ごとに変化しています。私たちは時代の変化を敏感に感じ取り、お客様が快適に暮らせる家づくりを行う事を意識しています。
多くのお客様にとって、家づくりは一生に一度あるかないかの重要なイベントです。妥協なく、後悔なくマイホームをお持ちいただけるよう、どんなに些細なお悩みやご不安も私たちにお聞かせください。お客様が安心してご自宅に住み続けられるよう、当社ではお引き渡し後も快適な暮らしを続けるためのアドバイスをさせていただきます。日本特有の四季を楽しみ、災害のリスクも少ない当社ならではの住宅により、お客様に幸せで快適な生活を送っていただきたいと願っています。